インターネットとWebの違いとは?初心者でもわかる仕組みとIT現場で役立つ基礎知識
結論として、インターネットは世界中のコンピューター同士をつなぐネットワークであり、Web(ウェブ)はインターネット上で利用できるサービスの一つです。
「インターネットとWebは同じものではないの?」と疑問に思う初心者は多いですが、この2つは意味が異なります。IT業務ではネットワーク障害やWebサイトの不具合を切り分ける際に、この違いを理解していることが重要です。
インターネットとは
インターネット(Internet)とは、世界中のネットワーク同士を接続した巨大な通信網です。
パソコンやスマートフォンはインターネットを利用して、世界中のサーバーと通信できます。
インターネット自体は「道路」のような役割を持ち、その上でさまざまなサービスが利用されています。
インターネットで利用される主なサービス
- Webサイトの閲覧
- メール
- オンライン会議
- クラウドサービス
- ファイル共有
- 動画配信サービス
- オンラインゲーム
つまり、Webはインターネット上の数あるサービスの一つです。
Webとは
Web(World Wide Web:WWW)とは、ブラウザーを利用してWebページを閲覧する仕組みです。
Google ChromeやMicrosoft Edgeなどのブラウザーを使ってホームページを見るサービスがWebにあたります。
「インターネットを見る」という表現を耳にすることがありますが、実際にはWebを閲覧していることがほとんどです。
インターネットとWebの違い
| 項目 | インターネット | Web |
|---|---|---|
| 意味 | 世界中をつなぐネットワーク | インターネット上のサービス |
| 役割 | 通信するための基盤 | Webページを表示する仕組み |
| 利用するもの | さまざまな通信 | ブラウザー |
| 代表例 | メール・クラウド・Web | 企業ホームページ・検索サイト・ブログ |
道路に例えると理解しやすい
初心者には次のように考えると分かりやすくなります。
- インターネット:全国へ続く道路
- Web:道路を利用して目的地へ行くサービス
道路(インターネット)がなければ目的地(Webサイト)へ行くことはできません。
しかし、道路はWebサイトを見るためだけではなく、メールやオンライン会議などにも利用されています。
Web以外にもインターネットを利用するサービス
| サービス | Webか? |
|---|---|
| ホームページ閲覧 | 〇 |
| Webアプリ | 〇 |
| メール | × |
| オンラインゲーム | × |
| TeamsやZoomの通話 | ×(インターネットを利用) |
| VPN接続 | × |
このように、インターネットはWeb以外にも多くのサービスで利用されています。
なぜこの違いが重要なのか
IT現場では「インターネットにつながらない」のか、「Webサイトだけ開けない」のかで原因が異なるためです。
例えば、メールは送受信できるのにWebサイトだけ表示されない場合は、インターネット全体ではなくWebやDNS、ブラウザーの問題である可能性があります。
IT現場でよくあるトラブル例
Webサイトだけ表示できない
メールやTeamsは利用できるのにWebサイトだけ表示されない場合は、次のような原因が考えられます。
- DNSの障害
- ブラウザーの不具合
- プロキシ設定の誤り
- Webサーバーの障害
インターネット自体へ接続できない
すべてのサービスが利用できない場合は、次のような原因が考えられます。
- ルーター故障
- 回線障害
- IPアドレス取得失敗
- ネットワーク機器障害
影響範囲を確認する
| 状況 | 考えられる原因 |
|---|---|
| Webだけ利用不可 | ブラウザー・DNS・Webサーバー |
| メールだけ利用不可 | メールサーバー |
| すべて利用不可 | ネットワーク・回線・ルーター |
| 特定サイトだけ表示不可 | 対象Webサイト障害 |
原因の切り分け
| 確認項目 | 疑うポイント |
|---|---|
| Webサイトだけ開けない | ブラウザー・DNS・Webサーバー |
| メールも利用不可 | インターネット接続 |
| Teamsも利用不可 | ネットワーク障害 |
| 社内システムのみ利用可能 | インターネット回線 |
確認する順番
- Wi-FiまたはLAN接続を確認する
- IPアドレスを確認する
- 他のWebサイトも開けないか確認する
- メールやTeamsなど他のサービスが利用できるか確認する
- DNSやプロキシ設定を確認する
- 対象Webサイトの障害情報を確認する
GUIで確認する方法
- ネットワーク接続が正常か確認する
- 別のブラウザーでも表示できるか確認する
- ブラウザーのキャッシュを削除する
- 他のWebサイトへアクセスする
コマンドプロンプトで確認する方法
IPアドレス確認
ipconfig
ネットワーク設定を確認します。
通信確認
ping 8.8.8.8
インターネットへ通信できるか確認します。
名前解決確認
nslookup www.microsoft.com
DNSが正常に動作しているか確認できます。
経路確認
tracert www.microsoft.com
通信経路のどこで問題が発生しているか調査できます。
PowerShellで確認する方法
Test-NetConnection www.microsoft.com
通信状況やポートの接続確認ができます。
Resolve-DnsName www.microsoft.com
DNSの名前解決を確認できます。
イベントビューアーで確認するポイント
ネットワーク関連の問題が疑われる場合は、イベントビューアーで次のログを確認します。
- Windows ログ
- システム
- DNS Client Events
- DHCP Client
- NetworkProfile
初心者が混乱しやすいポイント
- インターネットとWebを同じ意味だと思ってしまう
- ブラウザーが開けない=インターネット障害だと思ってしまう
- メールもWebも同じ仕組みだと思ってしまう
- Wi-Fiとインターネットの違いも混同してしまう
筆者の現場経験
社内SEとして対応していた際、「インターネットにつながりません」という問い合わせがありました。しかし実際に確認すると、Teamsでチャットは送受信でき、メールも利用できていました。
原因はブラウザーに設定されていたプロキシの誤設定で、Webサイトだけが表示できない状態でした。
このように、「Webだけ使えない」のか、「インターネット全体が使えない」のかを最初に切り分けるだけで、調査時間を大幅に短縮できます。
上司へ報告するポイント
- Webサイトのみ利用不可か
- メールは利用できるか
- Teamsなどは利用できるか
- IPアドレス
- ping結果
- DNS確認結果
- 影響範囲
- 発生日時
エスカレーションするタイミング
- 会社全体でインターネット障害が発生している
- Webサーバー障害が疑われる
- DNSサーバー障害が疑われる
- ネットワーク機器障害が疑われる
- 回線事業者の障害が疑われる
新人が覚えておくべきポイント
- インターネットは通信基盤
- Webはインターネット上のサービスの一つ
- メールやオンライン会議もインターネットを利用している
- Webだけ利用できない場合は、インターネット全体の障害とは限らない
- 障害対応では「Webの問題か」「インターネット全体の問題か」を切り分けることが重要
関連するIT用語
- Wi-Fi
- LAN
- ルーター
- ブラウザー
- HTTP(HyperText Transfer Protocol)
- HTTPS(HyperText Transfer Protocol Secure)
- DNS(Domain Name System)
- IPアドレス
- プロキシサーバー
- VPN(Virtual Private Network)
よくある質問(FAQ)
インターネットとWebは同じですか?
いいえ。同じではありません。インターネットは通信するためのネットワークであり、Webはそのネットワーク上で利用されるサービスの一つです。
メールはWebですか?
一般的なメールソフト(Outlookなど)はWebではありませんが、インターネットを利用しています。一方、ブラウザーで利用するWebメールはWebサービスに分類されます。
インターネットにつながっていればWebは必ず利用できますか?
必ずしも利用できるとは限りません。Webサーバーの障害やDNSの問題、ブラウザーの設定不備などにより、Webだけ利用できないことがあります。
Webブラウザーとは何ですか?
Webページを閲覧するためのソフトウェアです。Microsoft EdgeやGoogle Chrome、Mozilla Firefoxなどが代表的なWebブラウザーです。
まとめ
インターネットは世界中のコンピューター同士を接続する通信基盤であり、Webはその上で動作するサービスの一つです。
IT業務では、この違いを理解しておくことで、「インターネット全体の問題なのか」「Webだけの問題なのか」を正確に切り分けられるようになります。障害対応では、Webサイトだけが利用できないのか、メールやオンライン会議など他のサービスも利用できないのかを確認することが、原因を素早く特定する重要なポイントです。
