スクラムマスターの役割
スクラムマスターはプロジェクト内で開発をどう進めていくかを決めて実行する責任者です。私が今やっているスクラムマスターとしての役割にはなりますがそれを書いていきます。
スプリント計画を立てる
まずは計画を立てます。次のスプリントでは何をどこまでやるか、どれくらい工数がかかるか、誰がやるか、成果物は何かを明確にしたうえでスケジュールに落とし込みます。スプリントプランニングでのたたき台になるものです。そのたたき台を使ってスプリントプランニングにより予定が確定できます。
デイリースクラム(朝会)を実施・進行する
毎日の朝会で状況を共有します。問題や躓きそうなことがあればその対応策を考えたり実施します。自分の手ではどうにもならなさそうであればチーム内外にヘルプを求めることも必要ですのでそれをする役割もあります。
スプリントレビューの開催
スプリント計画をどのように進められたか、順調にできたのか、問題が起きたかを把握し共有をする場です。状況を明確に把握できていないとズルズルと遅れが発生していることに気づけなかったり、同じトラブルで何度も計画が止まってしまうなどの事が起きます。
ふりかえりの実施
ふりかえりの手法の選定とその実施をします。ふりかえりの手法は数多あるため、その中からいまのチームの状況としてどの手法がよさそうかを見定めて選定する必要があります。
その手法について詳しく知っておき、新しく実施する手法であればチーム内にやり方進め方を自分の言葉で説明できるようにしておく必要があります。そのうえで、ふりかえりの進行を行います。
業務の改善
短いスパンで回していますので、その都度反省点は出てきます。その反省点を次に活かすにはどうすればよいかということをないがしろにしていると、アジャイルの意味がなくなります。
業務を改善し、効率を良くし、さらに品質も良くしながら開発していき機能を増やしていくということが理想です。それに近づていけるように頭を使う必要があります。
関係各所との調整
チームの外からも「あれやってほしい」とか割り込みの作業などがよく入ってきます。その時にスケジュールの調整をしないといけません。まだ余裕があって割り込み作業があっても許容できればいいですが、「ここまでは進めないといけない、これは譲れない」という部分があります。
その時にチーム外の人と交渉してスケジュールを守れるようにすることも必要なことになります。
理想と現実
アジャイル開発の手法はまだまだ浸透していません。言葉だけ知っていてなんだか新しくてなんでもうまくいく魔法の手法だと思っている人たちもいます。アジャイル開発の手法に合わない守旧派の人もいます。
となるとメンバーがあまり定着しなかったりもします。その都度新メンバーに教育しなおしたり、自分が開発メンバーを兼任して踏ん張ったりもしています。初期メンバーがずーっと続くからこそ業務の改善やノウハウの蓄積、それによる品質の向上が期待されるやり方なのに、メンバーの入れ替わりがあるとまた1からやり直しです。
いろいろなことをクリアにしてオープンな進め方が出来ることはいいことですが、現実は非常に大変です。
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