スプリントレビューとは
アジャイル開発における「スプリントレビュー」はスプリントの終わりに成果物をレビューしてもらうという意味であり、レビューして判明した齟齬を最終的に無くすことが最大の目的になります。スプリントレビューでは「こういう機能が欲しい」ことと「こう作りました」の二つの立場の間で作った物が本当に欲しかった機能なのかどうかを見ていただく場です。
普段の朝会で毎日報告と相談をしていますから、齟齬が発生しても都度軌道修正は出来ているはずではあります。しかし、いざその少しずつの積み重ねをし、一つにまとめた成果物としてレビューしてみると「あれ?違うな」と感じることも出てきます。部品レベルではだいじょうぶに見えたけどいざ組み立てたらなんか違ったというような感覚です。
もちろん組み立てたうえで大丈夫なことの方が多いですが、複雑な計算や分岐を繰り返す処理ですとなかなか齟齬が全くない状態にすることが難しいです。そこで、スプリントレビューで最終的な齟齬を洗い出すのです。1または2週間のスプリントごとにやっておけば、それ以上の齟齬の拡大はしなくて済みます。
スプリントレビューで直さなければいけないところを洗い出せれば、次のスプリントで再改修のタスクを作成して対応することもできます。ですからむしろ齟齬をこのタイミングで出してしまった方がいいのです。
齟齬の洗い出しは気に病むことではない
「欲しかった機能とは違いますね」といわれることはとてもショックです。せっかく作ったのに否定されることはつらいです。しかし、最終的に納品するシステムでそういわれるととんでもない手戻りになってしまいますが、アジャイルですとそうではないんです。
「今そう言われてよかった。まだ対応する時間がある」と思うようにすることと、アジャイルですからこのシステムをよりよくできるぞとポジティブにとらえた方がいいのです。
ここもまたアジャイルで短期間での繰り返しで行うトライアンドエラーの一場面なのです。無い方がいいですが、あって当然と考えていいと思います。
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