【初心者〜中級者向け】例外処理とは何か?プログラマー・SEが必ず知っておくべき基本と実践活用法
システム開発やアプリケーション開発に携わるプログラマーやSEにとって、「例外処理」は避けて通れない重要な概念です。にもかかわらず、初心者の頃は「エラーが出たらとりあえず直すもの」「try-catchを入れておけばいいもの」と、なんとなく理解したつもりで使ってしまいがちです。
私自身もエンジニアとして駆け出しの頃、例外処理を軽視した結果、運用フェーズで大きなトラブルを招いた経験があります。本記事では、そんな実体験も交えながら、例外処理とは何か、なぜ重要なのか、そしてどう使えばより安全で保守性の高いシステムを作れるのかを、できる限りわかりやすく解説していきます。
初心者の方はもちろん、例外処理を「なんとなく」使っている中級者の方にも役立つ内容になっていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
例外処理とは?エラーとの違いをわかりやすく解説
まずは「例外処理とは何か」という基本から整理していきます。
例外処理とは、プログラムの実行中に発生する想定外の事態(例外)に対して、プログラムを安全に制御する仕組みのことです。
よく混同されがちなのが「エラー」との違いです。私なりに噛み砕いて説明すると、次のようになります。
- エラー:プログラムを書いた時点で明らかに間違っているもの(構文エラーなど)
- 例外:プログラムは正しく書かれているが、実行時の状況によって発生する問題
たとえば、次のようなケースは典型的な例外です。
- 存在しないファイルを読み込もうとした
- データベースに接続できなかった
- ユーザーが想定外の入力をした
- ネットワークが一時的に切断された
これらは、プログラム自体が間違っているわけではありません。しかし、現実世界の環境では「必ず起きうること」です。こうした事態にどう対応するかを定義するのが、例外処理の役割です。
なぜ例外処理が重要なのか?放置した場合のリスク
例外処理を正しく理解していない頃の私は、「エラーが起きたら止まればいい」「想定外の入力はユーザーが悪い」と考えていました。しかし、この考え方は実務では非常に危険です。
例外処理を適切に行わないと、次のような問題が発生します。
- アプリケーションが突然終了する
- ユーザーに意味不明なエラーメッセージが表示される
- ログが残らず、原因調査が困難になる
- 一部の処理失敗が全体の障害につながる
特に業務システムやWebサービスでは、「落ちないこと」「影響を最小限に抑えること」が非常に重要です。例外処理は、そのための保険とも言える存在なのです。
例外処理の基本的な仕組み(try-catch-finally)
多くのプログラミング言語では、例外処理は以下のような構造で記述します。
- try:例外が発生する可能性のある処理を書く
- catch:例外が発生した場合の処理を書く
- finally:例外の有無に関わらず必ず実行される処理を書く
言語によって書き方は異なりますが、考え方は共通です。
重要なのは、「例外を握りつぶさないこと」です。catchで何もせずに終わらせてしまうと、問題が表面化せず、後から大きな障害として跳ね返ってきます。
【体験談】例外処理を軽視して痛い目を見た話
ここで、私自身の失敗談を紹介します。
ある業務システムで、CSVファイルを読み込んでデータベースに登録するバッチ処理を担当したことがありました。当時の私は、「ファイルが存在しないなんてことはないだろう」と安易に考え、ファイル読み込み部分にほとんど例外処理を書いていませんでした。
結果として、運用開始後に次のような事態が起きました。
- ファイル名の命名ミスで読み込みに失敗
- 例外が発生し、バッチが途中で強制終了
- 一部のデータだけが登録され、データ不整合が発生
原因調査にも時間がかかり、現場や利用部門に多大な迷惑をかけてしまいました。このとき、「例外処理は保険ではなく、設計の一部だ」ということを痛感しました。
例外処理を正しく書くことで得られる具体的なメリット
例外処理を適切に実装すると、次のようなメリットがあります。
1. システムの安定性が向上する
一部の処理で問題が起きても、システム全体が落ちるのを防げます。たとえば、外部APIが一時的に使えなくても、代替処理に切り替えることができます。
2. 原因調査が圧倒的に楽になる
例外発生時にログを残しておけば、後から「いつ・どこで・なぜ」問題が起きたのかを素早く特定できます。
3. ユーザー体験が向上する
「予期せぬエラーが発生しました」ではなく、「通信に失敗しました。時間をおいて再度お試しください」と表示できるだけで、ユーザーの印象は大きく変わります。
4. 保守・運用コストが下がる
例外処理が整理されているコードは、後から読んでも理解しやすく、修正もしやすくなります。
例外処理を書くときに意識すべきポイント
実務で例外処理を書く際に、私が特に意識しているポイントを紹介します。
- 「本当にその場で処理すべき例外か」を考える
- 意味のあるログを必ず残す
- catchが肥大化しないようにする
- 想定される例外を洗い出して設計段階で考える
例外処理は「とりあえず書くもの」ではなく、「どう振る舞うべきかを決めるもの」だと考えると、コードの質が一段上がります。
【応用編】例外処理をさらに便利に使う設計テクニック
ここからは、少し応用的な内容です。
独自例外クラスを作る
汎用的な例外ではなく、業務に特化した例外クラスを作ることで、エラーの意味が明確になります。たとえば「認証エラー」「在庫不足エラー」などです。
例外をそのまま投げ直さない
下位層の例外を、そのまま上位層に投げるのではなく、文脈に合った例外に変換することで、責務が明確になります。
例外処理を共通化する
Webアプリケーションでは、共通の例外ハンドラを用意することで、コードの重複を減らし、振る舞いを統一できます。
まとめ:例外処理は「品質を支える設計技術」
例外処理は、単なるエラー対策ではありません。システムの安定性、保守性、ユーザー体験を支える重要な設計技術です。
私自身、例外処理を意識的に設計するようになってから、障害対応のストレスが大きく減りましたし、「安心して任せられるコード」と評価される機会も増えました。
もし今、「例外処理はよくわからないけど、とりあえず書いている」という状態であれば、ぜひ一度立ち止まって、今回紹介した考え方を意識してみてください。確実に、エンジニアとしてのレベルアップにつながるはずです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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