通信とは?IT業務初心者向けに意味・仕組み・確認方法・通信できない場合の対処法をわかりやすく解説
結論
通信とは、パソコン、スマートフォン、サーバー、プリンターなどの機器同士が、ネットワークを通じてデータを送受信することです。Webサイトの閲覧、メール送信、共有フォルダーへのアクセス、オンライン会議などは、すべて通信によって成り立っています。通信できない場合は、影響範囲、物理接続、IPアドレス、DNS、ネットワーク、サーバーの順に確認すると、原因を効率よく切り分けられます。
- 通信とは
- 通信が使われる場面
- 通信が重要な理由
- 通信の基本的な仕組み
- 送信と受信の違い
- 有線通信と無線通信の違い
- 通信と接続の違い
- 通信で使われる主なIT用語
- 通信速度とは
- 通信速度が遅くなる主な原因
- 通信できない場合に最初に確認する順序
- 影響範囲から原因を切り分ける
- Windows 11で通信状態を確認する方法
- 通信確認で使えるショートカットキー
- コマンドプロンプトで通信を確認する方法
- PowerShellで確認できる内容
- 通信中かどうかをタスクマネージャーで確認する方法
- イベントビューアーで確認する方法
- 原因の切り分け
- 業務でよくあるトラブル
- 実際のIT現場での利用例
- 筆者の失敗談
- 初心者がやりがちなミス
- 注意点
- 上司へ報告するポイント
- エスカレーションするタイミング
- 新人が覚えておくべきポイント
- 関連するIT用語
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
通信とは
通信とは、離れた機器同士で情報をやり取りすることです。
IT分野では、文字、画像、音声、動画、ファイル、操作命令などをネットワーク経由で送ったり受け取ったりする処理を指します。
英語では「Communication」や「Data Communication」と表現されます。
通信が使われる場面
- Webサイトを表示する
- メールを送受信する
- Microsoft Teamsで会議する
- 共有フォルダーのファイルを開く
- プリンターへ印刷データを送る
- クラウドへファイルを同期する
- 業務システムへログインする
- リモートデスクトップで別端末を操作する
通信が重要な理由
現在のIT業務では、ほとんどの作業が通信を前提としています。
通信が正常でなければ、メール、共有フォルダー、クラウド、オンライン会議、社内システムなどを利用できません。
一方で、インターネットへ接続できても、特定のサーバーや業務システムとだけ通信できない場合があります。そのため、「通信できる・できない」だけでなく、「どこまでは通信できているか」を確認することが重要です。
通信の基本的な仕組み
通信では、送信元から送られたデータが、LAN、Wi-Fi、ルーター、インターネット、サーバーなどを経由して接続先へ届きます。
- 端末が送信するデータを準備する
- データを小さな単位に分ける
- ネットワークへ送信する
- ルーターなどが接続先まで中継する
- 接続先がデータを受信する
- 必要に応じて応答を返す
送信と受信の違い
| 項目 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 送信 | 自分の端末からデータを送る | メール送信、ファイルのアップロード |
| 受信 | 相手やサーバーからデータを受け取る | メール受信、ファイルのダウンロード |
| 送受信 | データを双方向でやり取りする | Web閲覧、オンライン会議 |
有線通信と無線通信の違い
| 項目 | 有線通信 | 無線通信 |
|---|---|---|
| 接続方法 | LANケーブルなどを使う | 電波を使う |
| 代表例 | 有線LAN、USB | Wi-Fi、Bluetooth |
| 安定性 | 比較的安定している | 距離や障害物の影響を受けやすい |
| 移動性 | 低い | 高い |
通信と接続の違い
| 項目 | 通信 | 接続 |
|---|---|---|
| 意味 | データをやり取りすること | 機器やネットワークにつながること |
| 状態 | 実際にデータが流れている | 通信できる準備ができている |
| 例 | サーバーからファイルを受信する | Wi-Fiへ接続する |
接続済みと表示されていても、必ず通信できるとは限りません。Wi-Fi機器までは接続できていても、インターネット回線やDNSに問題がある場合があります。
通信で使われる主なIT用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| IPアドレス | ネットワーク上の機器を識別する住所 |
| DNS | サーバー名をIPアドレスへ変換する仕組み |
| DHCP | IPアドレスを自動配布する仕組み |
| ルーター | 異なるネットワーク間の通信を中継する機器 |
| プロトコル | 通信時の決まりごと |
| ポート番号 | 通信先のサービスを識別する番号 |
| パケット | ネットワーク上で送られる小さなデータ単位 |
通信速度とは
通信速度とは、一定時間にどれだけのデータを送受信できるかを示す値です。
一般的にはMbps(Megabits per second)やGbps(Gigabits per second)で表します。
通信速度が遅いと、Webページの表示、ファイル転送、オンライン会議などに時間がかかります。
通信速度が遅くなる主な原因
- Wi-Fiの電波が弱い
- 複数端末で回線を使っている
- 大容量ファイルを送受信している
- VPNを経由している
- ネットワーク機器に負荷がかかっている
- サーバー側の処理が遅い
- 端末のCPUやメモリ使用率が高い
通信できない場合に最初に確認する順序
- 何と通信できないのか確認する
- 1台だけか複数台で発生しているか確認する
- Wi-Fi、LANケーブル、機内モードを確認する
- 別のWebサイトやサーバーへ通信できるか確認する
- IPアドレスとデフォルトゲートウェイを確認する
- DNSの名前解決を確認する
- VPN、認証、アクセス権を確認する
- サーバーやネットワーク機器の状態を確認する
影響範囲から原因を切り分ける
| 発生状況 | 疑う場所 |
|---|---|
| 1台だけ通信できない | 端末、ケーブル、Wi-Fi、Windows設定 |
| 同じ部署の複数台で発生 | スイッチ、アクセスポイント、配線 |
| 全社で発生 | ルーター、回線、DNS、認証基盤 |
| 特定サイトだけ開けない | 対象サーバー、DNS、プロキシ |
| 特定ユーザーだけ利用できない | アカウント、権限、認証 |
Windows 11で通信状態を確認する方法
- 画面右下のネットワークアイコンをクリックする
- Wi-Fiまたは有線LANの状態を確認する
- 「接続済み」や「インターネットアクセス」と表示されているか確認する
- Windowsキー+Iで「設定」を開く
- 「ネットワークとインターネット」を確認する
通信確認で使えるショートカットキー
| キー | 用途 |
|---|---|
| Windows+A | クイック設定を開く |
| Windows+I | Windowsの設定を開く |
| Windows+R | 「ファイル名を指定して実行」を開く |
| Windows+X | 管理メニューを開く |
| Ctrl+Shift+Esc | タスクマネージャーを開く |
コマンドプロンプトで通信を確認する方法
- ipconfig /all:IPアドレス、DNS、DHCP情報を確認する
- ping:接続先との通信を確認する
- nslookup:DNS(Domain Name System)の名前解決を確認する
- tracert:接続先までの通信経路を確認する
- netstat:現在の通信状態を確認する
確認結果の見方
| 結果 | 考えられる状態 |
|---|---|
| IPアドレスが169.254から始まる | DHCPからIPアドレスを取得できていない可能性 |
| デフォルトゲートウェイへpingできない | 端末からネットワーク機器までの問題 |
| IPアドレスでは通信でき、名前では失敗する | DNSの問題 |
| 特定サーバーだけ応答しない | サーバー、通信経路、ファイアウォールの問題 |
| 応答時間が非常に長い | ネットワーク遅延や負荷の可能性 |
PowerShellで確認できる内容
- Get-NetAdapter:ネットワークアダプターの状態を確認する
- Get-NetIPConfiguration:IPアドレスやゲートウェイを確認する
- Test-NetConnection:接続先やポートへの通信を確認する
- Get-DnsClientServerAddress:DNSサーバー設定を確認する
- Get-NetTCPConnection:TCP通信の状態を確認する
設定変更を伴うコマンドは、社内手順や管理者の指示に従って実行してください。
通信中かどうかをタスクマネージャーで確認する方法
- Ctrl+Shift+Escを押す
- 「プロセス」を開く
- 対象アプリを確認する
- ネットワーク列の使用量を確認する
- 「パフォーマンス」からWi-Fiまたはイーサネットを確認する
通信量が変化している場合は、ファイル転送やデータ取得が続いている可能性があります。
イベントビューアーで確認する方法
- Windowsキー+Xを押す
- 「イベントビューアー」を開く
- 「Windowsログ」を展開する
- 「システム」または「アプリケーション」を開く
- 問題発生時刻付近のエラーや警告を確認する
- イベントID、ソース、時刻を記録する
ネットワークアダプター、DHCP、DNS、VPN、認証、アプリケーションに関するエラーが残る場合があります。
原因の切り分け
| 確認対象 | 確認内容 |
|---|---|
| ユーザー側 | 誤操作、機内モード、VPN、接続先を確認する |
| Windows側 | アダプター、IP設定、サービスを確認する |
| ネットワーク側 | ケーブル、Wi-Fi、スイッチ、ルーターを確認する |
| DHCP側 | IPアドレスを正しく配布できているか確認する |
| DNS側 | 接続先名を正しく名前解決できるか確認する |
| Active Directory側 | 認証、アカウント、所属グループを確認する |
| 権限側 | 接続先サービスへのアクセス権を確認する |
| サーバー側 | サービス停止、負荷、障害を確認する |
業務でよくあるトラブル
- Wi-Fiへ接続済みなのに通信できない
- VPN切断により社内システムへ接続できない
- DNS障害でサーバー名を解決できない
- 通信速度が遅くオンライン会議が途切れる
- ファイアウォールにより特定ポートが遮断される
- アクセス権不足を通信障害と勘違いする
- 複数端末で発生しているのに端末だけ再起動する
実際のIT現場での利用例
ユーザーから「共有フォルダーと通信できない」と問い合わせを受けました。インターネットは利用できましたが、サーバー名へのpingとnslookupが失敗していました。
IPアドレスを直接指定すると通信できたため、ネットワーク全体ではなくDNSの名前解決が原因と判断できました。
このように、IPアドレスと名前の両方で確認すると、通信とDNSの問題を切り分けやすくなります。
筆者の失敗談
新人時代、ネットワークアイコンが接続済みだったため、通信に問題はないと判断したことがあります。しかし実際には、デフォルトゲートウェイより先へ通信できていませんでした。
それ以来、接続済み表示だけで判断せず、ゲートウェイ、サーバー、DNSの順に通信確認を行っています。
初心者がやりがちなミス
- 接続済みと通信可能を同じ意味だと思う
- 影響範囲を確認しない
- DNSと通信障害を混同する
- 自己判断でIPアドレスを変更する
- pingが失敗しただけでサーバー停止と判断する
- エラーメッセージや発生時刻を記録しない
注意点
- 最初に影響範囲を確認する
- 接続済み表示だけで正常と判断しない
- 固定IPアドレスやDNSを勝手に変更しない
- ファイアウォールやセキュリティソフトを安易に無効化しない
- ネットワーク機器やサーバーを自己判断で再起動しない
- 通信確認の結果と発生時刻を記録する
上司へ報告するポイント
- 通信できない対象
- 発生日時
- 影響を受けるユーザー数
- Wi-Fi、有線LAN、VPNの利用状況
- 表示されたエラーメッセージ
- IPアドレス、ゲートウェイ、DNSの確認結果
- 別端末や別ユーザーでの再現有無
- 実施した対応内容
エスカレーションするタイミング
- 複数端末で同時に通信できない
- 部署全体や全社へ影響している
- DNS、DHCP、認証基盤の障害が疑われる
- ネットワーク機器やサーバーが停止している
- セキュリティ事故の可能性がある
- 管理者権限や設定変更が必要
- 再接続や再起動でも改善しない
新人が覚えておくべきポイント
- 通信は機器同士でデータを送受信すること
- 接続済みでも通信できない場合がある
- 影響範囲、物理接続、IP、DNS、サーバーの順に確認する
- IPアドレスと名前の両方で通信を確認する
- 複数ユーザーへ影響する場合は早めに報告する
関連するIT用語
- 接続
- 切断
- 送信
- 受信
- ネットワーク
- IPアドレス
- DNS(Domain Name System)
- DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)
- パケット
- プロトコル
よくある質問(FAQ)
通信とは何ですか?
パソコン、スマートフォン、サーバーなどの機器同士で、ネットワークを通じてデータを送受信することです。
接続済みなのに通信できないのはなぜですか?
Wi-FiやLANまでは接続できていても、ルーター、DNS、VPN、ファイアウォール、サーバーに問題がある可能性があります。
通信できない場合は最初に何を確認しますか?
影響範囲、Wi-FiやLANケーブル、機内モード、別サイトへの通信を確認します。その後、IPアドレス、ゲートウェイ、DNSを確認します。
pingが失敗したら通信障害ですか?
必ずしも通信障害とは限りません。接続先がpingへの応答を禁止している場合もあります。WebアクセスやTest-NetConnectionなど、別の方法でも確認してください。
通信が遅い場合は何を確認しますか?
Wi-Fiの電波、VPN、ネットワーク使用率、ファイルサイズ、他端末の状況、サーバー負荷を確認します。
まとめ
通信とは、パソコン、サーバー、プリンターなどの機器同士がネットワークを通じてデータを送受信することです。Web閲覧、メール、共有フォルダー、クラウド、オンライン会議など、IT業務の多くは通信によって成り立っています。
通信できない場合は、影響範囲、物理接続、Windows設定、IPアドレス、DNS、認証、サーバーの順に確認すると効率的です。複数ユーザーへ影響している場合や、ネットワーク基盤の障害が疑われる場合は、自己判断で設定変更せず、記録を残して早めに担当者へエスカレーションしましょう。

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