APIとWebサービスの違いとは?初心者向けに役割・仕組み・REST APIとの関係をわかりやすく解説

APIとWebサービスの違いとは?初心者向けに役割・仕組み・REST APIとの関係をわかりやすく解説

結論

APIとWebサービスは混同されやすい用語ですが、意味は異なります。API(Application Programming Interface)は、ソフトウェア同士が機能やデータをやり取りするための「窓口」であり、Webサービスはインターネットや社内ネットワークを通じて利用できるサービスそのものです。

つまり、Webサービスの機能を外部システムから利用するためにAPIが提供されることが多くあります。

APIとは

API(Application Programming Interface)とは、アプリケーションやシステム同士が機能やデータを利用するための仕組みです。

開発者はAPIを利用することで、内部の処理を知らなくても決められたルールに従ってデータを取得したり登録したりできます。

例えば、天気情報APIを利用すると、自分で天気データを管理しなくても最新の天気情報を取得できます。

Webサービスとは

Webサービスとは、Webブラウザやアプリから利用できるサービスのことです。

インターネット経由で提供されるサービスだけでなく、社内ネットワークで利用するWebシステムもWebサービスに含まれます。

代表的な例として、メールサービス、クラウドストレージ、オンラインショッピングサイト、社内の勤怠管理システムなどがあります。

APIとWebサービスの違い

項目 API Webサービス
役割 システム同士を連携する窓口 ユーザーへ機能を提供するサービス
利用者 アプリケーション・システム 人(ブラウザ・アプリ利用者)
画面 通常はない 画面を持つことが多い
通信方式 HTTP、HTTPSなど HTTP、HTTPSなど
代表例 REST API ECサイト、社内ポータル

APIとWebサービスの関係

多くのWebサービスでは、内部や外部との連携のためにAPIが提供されています。

例えば、ECサイトでは利用者はWeb画面を操作しますが、商品情報や注文情報の取得・更新にはAPIが利用されていることが一般的です。

利用者 利用するもの
一般ユーザー Webサービス
システム・アプリ API

イメージで理解する

レストランに例えると理解しやすくなります。

例え 意味
Webサービス レストラン
API 注文を受ける店員
データベース 厨房

利用者はレストラン(Webサービス)を利用しますが、注文は店員(API)が受け取り、厨房へ伝えて料理を届けます。

REST APIとは

現在最も広く利用されているAPIがREST APIです。

HTTPやHTTPSを利用して通信し、JSON形式でデータをやり取りすることが一般的です。

REST APIはクラウドサービスやスマートフォンアプリ、社内システムなど幅広い分野で採用されています。

どんな場面で使われるのか

  • クラウドサービス連携
  • スマートフォンアプリ
  • 社内システム連携
  • ECサイト
  • Microsoft 365
  • Google Workspace
  • チャットボット
  • 決済サービス

なぜ重要なのか

APIを利用することで、異なるシステム同士が自動的にデータを連携できます。

Webサービスだけでは人が操作する必要がありますが、APIを利用すればシステム同士で処理を自動化できます。

そのため、DX(デジタルトランスフォーメーション)や業務自動化にはAPIが欠かせません。

初心者が混乱しやすいポイント

APIはWebサービスではない

API自体はサービスではなく、サービスを利用するための仕組みです。

Webサービスの一部としてAPIが提供されることが多いため、混同されやすくなっています。

APIには画面がないことが多い

APIはシステム同士が利用するため、人が操作する画面は通常ありません。

そのため、ブラウザでアクセスしてもJSONデータだけが表示される場合があります。

実際のIT現場での利用例

  • Microsoft Graph APIによるMicrosoft 365連携
  • SlackやTeamsとの通知連携
  • クラウドストレージとのファイル連携
  • 社内システム間のデータ同期
  • ECサイトの在庫管理
  • 勤怠システムと給与システムの連携

社内SEやインフラエンジニアでも、APIを利用したシステム連携を担当する機会が増えています。

筆者が現場で経験した失敗談

あるシステム連携で、WebサービスへブラウザからアクセスできるためAPIも正常だと思い込んでいました。しかし、API認証用のアクセストークンが期限切れになっており、APIだけが利用できない状態でした。

Web画面が表示できてもAPIは別の仕組みで動作していることがあり、API専用の動作確認も必要だと学びました。

業務でよくあるトラブル

  • API認証エラー
  • アクセストークンの有効期限切れ
  • HTTPステータスコード401・403
  • API仕様変更
  • JSON形式の誤り
  • 通信タイムアウト

原因の切り分け

確認項目 内容
APIエンドポイント URLが正しいか
HTTPメソッド GETやPOSTが正しいか
認証情報 アクセストークンが有効か
JSON 送受信データが正しいか
Webサービス サービス自体が正常か

確認する順番

  1. Webサービスが利用できるか確認する
  2. APIエンドポイントを確認する
  3. HTTPメソッドを確認する
  4. 認証情報を確認する
  5. HTTPステータスコードを確認する
  6. APIレスポンスを確認する

GUIで確認する方法

Google Chrome

  1. F12キーを押す
  2. Networkタブを開く
  3. ページを更新する
  4. API通信を選択する
  5. Headersでリクエストを確認する
  6. ResponseでJSONデータを確認する

Webサービスの画面操作に伴って、どのAPIが呼び出されているかを確認できます。

コマンドプロンプトで確認する方法

curlコマンドを利用すると、APIの動作確認ができます。

GETリクエストの例

curl https://api.example.com/users

レスポンスデータやHTTPステータスコードを確認できます。

PowerShellで確認する方法

PowerShellではInvoke-RestMethodやInvoke-WebRequestを利用してAPIへアクセスできます。

取得したJSONデータをPowerShellオブジェクトとして扱えるため、自動化や運用スクリプトで広く利用されています。

ログの確認方法

  • APIサーバーログ
  • IISアクセスログ
  • Apacheアクセスログ
  • Nginxアクセスログ
  • アプリケーションログ

APIへのリクエスト内容やHTTPステータスコード、エラーメッセージを確認できます。

イベントビューアーの確認方法

API通信そのものはイベントビューアーには記録されません。

Windows ServerでAPIサービスを運用している場合は、アプリケーションログやイベントビューアーでエラーを確認できます。

  1. Windows+Rキーを押す
  2. eventvwr.msc と入力する
  3. Windowsログ
  4. アプリケーションを開く
  5. APIサービスのエラーを確認する

確認結果の見方

HTTPステータスコード 意味
200 OK 正常
201 Created 登録成功
400 Bad Request リクエスト内容に誤りがある
401 Unauthorized 認証エラー
403 Forbidden 権限不足
404 Not Found APIが存在しない
500 Internal Server Error サーバー内部エラー

影響範囲を考える

  • 特定のAPIだけか
  • Webサービス全体か
  • 連携システム全体か
  • 全ユーザーか一部ユーザーか
  • 外部サービスとの連携にも影響するか

ユーザー側・サーバー側の切り分け

確認対象
ユーザー側 ブラウザ、入力内容、ネットワーク
API側 エンドポイント、認証、レスポンス
Webサービス側 Webサーバー、アプリケーション
ネットワーク DNS、ファイアウォール、プロキシ

初心者がやりがちなミス

  • APIとWebサービスを同じものだと思う
  • ブラウザが表示されればAPIも正常だと思う
  • HTTPメソッドを確認しない
  • 認証情報を確認しない
  • API仕様書を読まずに実装する

業務で上司へ報告するポイント

  • 対象Webサービス
  • 対象API
  • HTTPステータスコード
  • 認証エラーの有無
  • 発生日時
  • 影響範囲
  • 実施した確認内容

エスカレーションするタイミング

  • API全体が応答しない
  • 認証サーバーに障害がある
  • 500エラーが継続している
  • API仕様変更が確認された
  • Webサービス全体が利用できない

API・Webサービス・Web APIの違い

用語 役割
API ソフトウェア同士を連携する仕組み REST API、ライブラリAPI
Webサービス ブラウザやアプリから利用するサービス ECサイト、社内システム
Web API HTTPやHTTPSで利用するAPI 天気API、決済API

関連するIT用語

  • REST API
  • Web API
  • HTTP
  • HTTPS
  • JSON
  • リクエスト
  • レスポンス
  • HTTPステータスコード
  • アクセストークン
  • OAuth

よくある質問(FAQ)

APIとWebサービスは同じものですか?

いいえ。同じではありません。Webサービスは利用者へ機能を提供するサービスであり、APIはその機能を他のシステムから利用するための窓口です。

APIには画面がありますか?

通常はありません。APIはシステム同士が利用するため、JSONやXMLなどのデータを返すことが一般的です。

WebサービスにAPIは必ずありますか?

必ずではありませんが、多くのクラウドサービスや業務システムでは、外部連携やスマートフォンアプリとの連携のためにAPIが提供されています。

REST APIとは何ですか?

HTTPやHTTPSを利用してデータをやり取りするWeb APIの一種です。現在では最も広く利用されているAPI形式で、JSONを使った通信が一般的です。

まとめ

APIとWebサービスは密接に関係していますが、APIはシステム同士が機能やデータを利用するための窓口Webサービスは利用者へ機能を提供するサービスそのものという違いがあります。

現在のWebサービスの多くは、画面操作だけでなくAPIによるデータ連携を前提に設計されています。IT業務では、Webサービスの画面が正常に表示されてもAPIでエラーが発生していることがあるため、両者を区別して確認することが、障害調査やシステム連携を円滑に進めるポイントです。

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