インターネットにつながらない原因|IT初心者・社内SE向けに原因の切り分けと確認手順を徹底解説
インターネットにつながらない場合は、「パソコン」「ネットワーク機器」「社内ネットワーク」「回線」「DNS」のどこに原因があるのかを順番に切り分けることが最も重要です。
IT業務では、「インターネットが使えない」という問い合わせは毎日のように発生します。しかし、原因はWi-Fiの接続不良だけとは限りません。LANケーブルの抜け、IPアドレスの取得失敗、DNS障害、ルーターの故障、回線障害など、さまざまな要因が考えられます。
この記事では、IT業務初心者や社内SE、ヘルプデスク担当者向けに、現場で実際に行われている原因の切り分け方法や確認手順をわかりやすく解説します。
インターネットにつながらないとは
インターネットにつながらないとは、パソコンやスマートフォンが外部のWebサイトやクラウドサービスへ通信できない状態です。
代表的な症状は次のとおりです。
- Webサイトが表示されない
- 「インターネットに接続されていません」と表示される
- Microsoft TeamsやZoomに接続できない
- メールの送受信ができない
- Windows Updateが実行できない
- クラウドサービスへアクセスできない
インターネットにつながらない主な原因
| 原因 | 内容 |
|---|---|
| LANケーブル | 抜け・断線・接触不良 |
| Wi-Fi | 接続切れ・電波不足・認証エラー |
| IPアドレス | DHCPから取得できていない |
| DNS | 名前解決ができない |
| ルーター | 故障・フリーズ・設定異常 |
| プロバイダー | 通信障害・メンテナンス |
| Windows | ネットワーク設定やドライバーの異常 |
| セキュリティソフト | 通信を遮断している |
まず確認するべきこと
現場では、次の順番で確認すると効率よく原因を切り分けられます。
- 自分だけか他のユーザーも同じか確認する
- Wi-Fiか有線LANか確認する
- LANケーブルやWi-Fi接続状態を確認する
- IPアドレスを確認する
- インターネットへ通信できるか確認する
- DNSが正常か確認する
- 回線障害情報を確認する
STEP1 影響範囲を確認する
| 状況 | 考えられる原因 |
|---|---|
| 自分だけ接続できない | PC・LANケーブル・Wi-Fi |
| 部署全体で接続できない | スイッチ・ルーター |
| 会社全体で接続できない | 回線・プロバイダー障害 |
| 特定サイトだけ開けない | Webサイト側またはDNS |
影響範囲を確認することで、調査すべき対象を大きく絞り込めます。
STEP2 LANケーブル・Wi-Fiを確認する
有線LANの場合
- LANケーブルが抜けていないか
- コネクターが破損していないか
- リンクランプが点灯しているか
- 別のLANケーブルで試す
- 別ポートへ接続する
Wi-Fiの場合
- Wi-Fiが有効になっているか
- 正しいSSIDへ接続しているか
- 電波強度は十分か
- 機内モードになっていないか
STEP3 IPアドレスを確認する
GUIで確認する方法
- 設定を開く
- ネットワークとインターネット
- 接続中のネットワークを選択
- IPアドレスを確認する
コマンドで確認する方法
コマンドプロンプトを開き、次のコマンドを実行します。
ipconfig
確認する項目は次のとおりです。
- IPv4アドレス
- デフォルトゲートウェイ
- DNSサーバー
IPアドレスが「169.254.xxx.xxx」の場合は、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)から正常にIPアドレスを取得できていない可能性があります。
STEP4 pingコマンドで通信確認を行う
ネットワーク疎通を確認する基本コマンドです。
デフォルトゲートウェイへ通信確認
ping 192.168.1.1
インターネットへの通信確認
ping 8.8.8.8
DNS確認を兼ねる場合
ping google.com
| 結果 | 考えられる原因 |
|---|---|
| ゲートウェイへ届かない | LAN・Wi-Fi・ルーター |
| 8.8.8.8へ届かない | 回線・ルーター |
| google.comだけ届かない | DNS障害 |
STEP5 DNSを確認する
Webサイト名をIPアドレスへ変換する仕組みをDNS(Domain Name System)といいます。
DNSに問題があると、インターネット回線は正常でもWebサイトを開けなくなることがあります。
PowerShellで確認
Resolve-DnsName google.com
STEP6 イベントビューアーを確認する
Windowsのログからネットワーク関連のエラーを確認します。
起動方法
- Windowsキー + X
- イベントビューアー
確認場所
- Windowsログ
- システム
ネットワークアダプターやDNSクライアント、TCP/IP関連のエラーが記録されていないか確認しましょう。
PowerShellで確認できる内容
ネットワークアダプター
Get-NetAdapter
IPアドレス
Get-NetIPAddress
ルーティング情報
Get-NetRoute
DNS確認
Resolve-DnsName google.com
原因の切り分け一覧
| 症状 | 考えられる原因 |
|---|---|
| 自分だけ接続不可 | PC・LANケーブル |
| Wi-Fiだけ接続不可 | アクセスポイント |
| 有線だけ接続不可 | LANポート・ケーブル |
| IP取得不可 | DHCPサーバー |
| IP指定なら接続可能 | DNS障害 |
| 全員接続不可 | ルーター・回線障害 |
業務でよくあるトラブル事例
社内SEとして対応した中で最も多かった原因は、LANケーブルの接触不良やWi-Fiへの接続ミスでした。また、Windows Update後にネットワークアダプターのドライバーが正常に動作せず、通信できなくなったケースもあります。
別の事例では、インターネット全体が利用できないと思われていましたが、実際はDNSサーバーの障害でWebサイト名だけが解決できない状態でした。IPアドレスを直接指定すると通信できたため、DNSが原因と特定できました。
初心者がやりがちなミス
- いきなりルーターを再起動する
- 他の利用者へ状況確認をしない
- LANケーブルを確認しない
- IPアドレスを確認しない
- pingを実行しない
- DNSを疑わない
上司へ報告するポイント
- 発生日時
- 影響を受けている人数
- Wi-Fiか有線LANか
- IPアドレスの取得状況
- ping結果
- DNS確認結果
- 実施済みの切り分け内容
エスカレーションするタイミング
- 部署全体で同じ現象が発生している
- ルーターやスイッチに障害が疑われる
- 回線事業者の障害情報が公開されている
- DHCPやDNSサーバーに異常がある
- 利用者側で実施可能な確認が完了した
新人が覚えておくべきポイント
- 影響範囲の確認が最優先
- LANケーブルとWi-Fiは必ず確認する
- ipconfigとpingは最初に覚えるコマンド
- IPアドレスとDNSの違いを理解する
- 原因を決めつけず、一つずつ切り分けることが重要
関連するIT用語
- IPアドレス
- DNS(Domain Name System)
- DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)
- デフォルトゲートウェイ
- LAN
- Wi-Fi
- ルーター
- スイッチ
- TCP/IP
- ネットワークアダプター
よくある質問(FAQ)
Q. Wi-Fiには接続できていますがインターネットが使えません。
Wi-Fiへの接続とインターネットへの接続は別です。ルーターや回線、DNSに問題がある可能性があるため、pingコマンドやIPアドレスの確認を行いましょう。
Q. IPアドレスは取得できていますがWebサイトが開けません。
DNS障害やルーター、プロバイダー側の問題が考えられます。IPアドレス宛ての通信とWebサイト名宛ての通信の両方を確認してください。
Q. 再起動すれば直ることがありますか?
一時的な不具合で改善する場合はありますが、業務環境では原因を確認せずにルーターやサーバーを再起動するのは避けましょう。影響範囲を確認し、切り分けを行ってから対応することが重要です。
まとめ
インターネットにつながらない場合は、「影響範囲の確認 → 接続方法の確認 → IPアドレスの確認 → pingによる疎通確認 → DNSの確認 → イベントビューアーの確認」という順番で調査することで、効率よく原因を特定できます。
IT現場では、問題を解決するだけでなく、どこまで確認し、どの機器や設定に原因がありそうかを整理して報告できることが重要です。基本的なコマンドや切り分け手順を身に付けることで、障害対応のスピードと正確性が大きく向上します。

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