有線LANだけ通信できない原因とは?初心者向けに確認手順・原因・解決方法を徹底解説
「Wi-Fiではインターネットに接続できるのに、有線LANだけ通信できない」「LANケーブルを接続してもネットワークにつながらない」というトラブルは、社内SEやヘルプデスクが現場でよく対応するネットワーク障害の一つです。
このような場合は、LANケーブル・LANポート・ネットワークアダプター・IPアドレス・スイッチ・VLAN設定などを順番に確認することで、原因を効率よく切り分けられます。本記事では、IT業務に従事する初心者向けに、有線LANだけ通信できない原因と具体的な対処方法を分かりやすく解説します。
有線LANだけ通信できないとは?
有線LANだけ通信できないとは、Wi-Fiでは正常に通信できるにもかかわらず、LANケーブルを利用した接続だけが利用できない状態です。
代表的な症状は次のとおりです。
- LANケーブルを接続しても「ネットワークなし」と表示される
- 社内ネットワークへ接続できない
- 共有フォルダへアクセスできない
- インターネットへ接続できない
- LANポートのランプが点灯しない
- 「識別されていないネットワーク」と表示される
まず確認する順番
- LANケーブルが正しく接続されているか確認する
- LANポートのランプが点灯しているか確認する
- 他のLANケーブルへ交換する
- 別のLANポートへ接続する
- IPアドレスを確認する
- ネットワークアダプターを確認する
- 他のパソコンでも同じ症状か確認する
この順番で確認すると、原因を効率よく特定できます。
有線LANだけ通信できない主な原因
| 原因 | 症状 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| LANケーブル故障 | 通信できない | 別ケーブルで確認 |
| LANポート故障 | リンクランプ消灯 | 別ポートへ接続 |
| ネットワークアダプター異常 | 有線LAN認識不可 | デバイスマネージャー |
| IPアドレス取得失敗 | 通信不可 | ipconfig |
| DHCP障害 | 169.254.xxx.xxx | DHCPサーバー確認 |
| VLAN設定ミス | 社内ネットワークのみ不可 | ネットワーク管理者へ確認 |
| スイッチ故障 | 複数端末で通信不可 | 他端末も確認 |
原因の切り分け方法
① LANケーブルを確認する
LANケーブルが途中までしか差し込まれていない、断線している、ツメが折れている場合は正常に通信できません。
まずは別のLANケーブルへ交換して確認しましょう。
② LANポートのランプを確認する
パソコンやネットワークスイッチのLANポートにはリンクランプがあります。
- 点灯:物理接続は正常
- 点滅:通信中
- 消灯:接続異常やケーブル断線の可能性
ランプが消灯している場合は、LANケーブルやポートの故障が疑われます。
③ IPアドレスを確認する
コマンドプロンプトを起動します。
Windows + R → cmd
次のコマンドを実行します。
ipconfig
確認するポイントは次のとおりです。
- IPv4アドレスが取得されているか
- デフォルトゲートウェイが表示されているか
- DNSサーバーが設定されているか
169.254.xxx.xxxの場合は、DHCPサーバーからIPアドレスを取得できていません。
④ Pingで通信確認する
まずデフォルトゲートウェイへPingを実行します。
ping デフォルトゲートウェイのIPアドレス
応答がなければ、LAN接続やネットワーク機器側に問題がある可能性があります。
続いてインターネット接続を確認します。
ping 8.8.8.8
IPアドレスには通信できるが、次のコマンドで失敗する場合はDNS障害が考えられます。
ping google.com
⑤ ネットワークアダプターを確認する
Windows + X を押し、「デバイスマネージャー」を開きます。
「ネットワークアダプター」の項目に黄色い「!」マークや下向き矢印が表示されていないか確認します。
無効化されている場合は有効化し、ドライバーに異常がある場合は更新や再インストールを検討します。
GUIで確認する方法
- 設定を開く
- ネットワークとインターネット
- Ethernetを開く
- 接続状態を確認する
- IPアドレスを確認する
PowerShellで確認できる内容
ネットワークアダプターの状態を確認します。
Get-NetAdapter
IPアドレスを確認します。
Get-NetIPAddress
通信確認を行います。
Test-NetConnection 8.8.8.8
イベントビューアーで確認する方法
Windows + X を押し、「イベントビューアー」を開きます。
次のログを確認します。
- Windowsログ
- システム
ネットワークアダプターやドライバー関連のエラーが記録されていないか確認しましょう。
影響範囲を確認する
- 自分だけ発生しているか
- 同じフロア全体か
- 同じスイッチ配下だけか
- 会社全体か
- 特定のLANポートだけか
影響範囲を把握することで、端末側の問題かネットワーク側の問題かを判断しやすくなります。
ユーザー側・ネットワーク側の切り分け
| 確認対象 | 主な内容 |
|---|---|
| ユーザー側 | LANケーブル・LANポート・ネットワーク設定 |
| Windows側 | ネットワークアダプター・ドライバー |
| DHCP側 | IPアドレス配布 |
| DNS側 | 名前解決 |
| スイッチ側 | ポート故障・ポート無効化・VLAN設定 |
| サーバー側 | 認証・ネットワークサービス |
現場で実際によくある事例
社内で「有線LANだけ使えない」という問い合わせを受けた際、IPアドレスを確認すると169.254から始まるアドレスが割り当てられていました。
LANケーブルを交換しても改善しなかったため、別のLANポートへ接続したところ正常なIPアドレスを取得できました。原因はネットワークスイッチのポート故障で、ポートを変更することで復旧しました。
このように、ケーブルだけでなく接続先のLANポートも確認することが重要です。
初心者がやりがちなミス
- LANケーブルを交換せずに設定変更を始める
- リンクランプを確認しない
- IPアドレスを確認しない
- 別のLANポートで試さない
- Wi-Fiを切らずに通信確認する
- 他の端末で再現するか確認しない
上司へ報告するポイント
- 発生日時
- 利用場所
- 利用端末
- 接続しているLANポート番号(分かる場合)
- IPアドレス
- リンクランプの状態
- 他ユーザーへの影響
- 実施した確認内容と結果
エスカレーションするタイミング
- 複数端末で同じLANポートに接続できない
- ネットワークスイッチの故障が疑われる
- VLAN設定の変更が必要
- DHCPサーバーや認証サーバーの障害が疑われる
- ネットワーク管理者権限が必要な対応となる
関連するIT用語
- LAN(Local Area Network)
- Ethernet(有線LAN通信規格)
- DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)
- DNS(Domain Name System)
- IPアドレス
- VLAN(Virtual Local Area Network)
- ネットワークスイッチ
- ネットワークアダプター(NIC)
よくある質問(FAQ)
Q. Wi-Fiでは通信できるのに有線LANだけ利用できません。
LANケーブルの断線、LANポートの故障、ネットワークアダプターの異常、DHCPからIPアドレスを取得できていないことなどが考えられます。まずはケーブル交換とIPアドレスの確認を行いましょう。
Q. LANポートのランプが点灯しません。
LANケーブルの断線、LANポートの故障、ネットワークスイッチ側の障害などが考えられます。別のケーブルやポートで確認してください。
Q. 「識別されていないネットワーク」と表示されます。
IPアドレスの取得失敗やネットワーク設定の異常が原因であることが多くあります。「ipconfig」でIPアドレスを確認し、169.254.xxx.xxxになっていないか確認しましょう。
まとめ
有線LANだけ通信できない場合は、「LANケーブル」「リンクランプ」「LANポート」「IPアドレス」「ネットワークアダプター」「ネットワーク機器」の順番で確認することが重要です。
IT現場では、物理的な接続確認を最初に行うことで、短時間で原因を特定できるケースが多くあります。初心者のうちは、設定変更を行う前に物理接続・IPアドレス・通信確認の基本手順を確実に実施する習慣を身に付けましょう。

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