疎通確認とは?IT初心者向けに意味・確認方法・障害対応の流れを解説
疎通確認とは、パソコンやサーバー、ネットワーク機器同士が正常に通信できるかを確認する作業です。ネットワーク障害が発生した際に最初に実施する基本的な確認であり、IT業務では毎日のように行われます。
疎通確認とは
疎通(そつう)とは、「お互いに通信できる状態」を意味します。
そのため、疎通確認とは「通信相手まで正常にデータを送受信できるか」を確認する作業です。
例えば、次のような場面で疎通確認を行います。
- 共有フォルダーへアクセスできない
- 社内システムへ接続できない
- インターネットにつながらない
- プリンターへ印刷できない
- VPNへ接続できない
なぜ疎通確認が重要なのか
ネットワーク障害では、いきなり設定変更を行うのではなく、まず通信できているかを確認することが重要です。
疎通確認を行うことで、次のようなことが分かります。
- 通信できるか
- どこまで通信できるか
- ネットワーク障害かどうか
- 原因の切り分けができる
障害対応では「通信できない」ことよりも、「どこまでは通信できるのか」を確認することが大切です。
疎通確認の基本的な流れ
近い通信先から順番に確認すると、障害箇所を効率よく切り分けられます。
| 確認順 | 確認対象 | 目的 |
|---|---|---|
| ① | 127.0.0.1 | TCP/IPが正常か確認 |
| ② | 自分のIPアドレス | ネットワークアダプターが正常か確認 |
| ③ | デフォルトゲートウェイ | LAN内通信の確認 |
| ④ | 社内サーバー | 社内ネットワークの確認 |
| ⑤ | 外部IPアドレス(例:8.8.8.8) | インターネット接続の確認 |
| ⑥ | ホスト名(例:www.microsoft.com) | DNSによる名前解決の確認 |
疎通確認でよく使うコマンド
ping
最も基本的な疎通確認コマンドです。
ping 192.168.1.1
通信相手から応答が返ってくるかを確認できます。
tracert
通信経路を確認するコマンドです。
tracert www.microsoft.com
どこまで通信できているかを確認できます。
Test-NetConnection(PowerShell)
PowerShellでは通信確認やポートの疎通確認も行えます。
Test-NetConnection www.microsoft.com
telnet(環境による)
特定のポートが開いているかを確認する際に利用されます。
telnet サーバー名 443
現在では、PowerShellのTest-NetConnectionを使用するケースも増えています。
確認結果の見方
| 結果 | 考えられる状況 |
|---|---|
| 応答あり | 通信できている可能性が高い |
| 要求がタイムアウトしました | 通信できない、または相手が応答しない |
| 宛先ホストに到達できません | ルーティングやネットワーク設定の問題 |
| IPでは成功、ホスト名では失敗 | DNS障害の可能性 |
障害対応での疎通確認例
利用者から「共有フォルダーへアクセスできない」と連絡があった場合は、次のような順番で確認します。
- LANケーブルやWi-Fi接続を確認する
- ipconfigでIPアドレスを確認する
- デフォルトゲートウェイへpingを実行する
- 共有サーバーのIPアドレスへpingを実行する
- サーバー名へpingを実行する
- 必要に応じてtracertで通信経路を確認する
この手順で確認すると、「PC側」「ネットワーク側」「DNS側」「サーバー側」のどこに問題があるかを切り分けやすくなります。
GUIで確認する方法
- 設定 → ネットワークとインターネット
- ネットワーク接続の状態
- Wi-Fiや有線LANの接続状況
- IPv4アドレスやデフォルトゲートウェイ
初心者がやりがちなミス
- いきなりサーバーへpingを実行する
- IPアドレスだけ確認してホスト名を確認しない
- 応答がないだけでネットワーク障害と決めつける
- DNSの確認を忘れる
- 疎通確認の結果を記録しない
上司へ報告するポイント
- どこまで疎通できたか
- どこから通信できなくなったか
- IPアドレスとホスト名の両方で確認したか
- 実行したコマンドと結果
- 影響範囲(1人だけか、複数人か)
例えば、「サーバーへ接続できません」ではなく、「デフォルトゲートウェイとサーバーのIPアドレスには疎通できますが、サーバー名では疎通できません」と報告すると、DNSが原因の可能性をすぐに伝えられます。
よくある質問(FAQ)
Q. 疎通確認とpingは同じ意味ですか?
いいえ。pingは疎通確認を行うための代表的なコマンドです。疎通確認には、tracertやTest-NetConnectionなど、目的に応じて複数の方法があります。
Q. pingで応答がない場合は必ず障害ですか?
いいえ。サーバーやネットワーク機器がセキュリティ対策としてICMP(ping)への応答を無効にしている場合があります。そのため、ほかの確認方法も組み合わせて判断することが重要です。
Q. 疎通確認はどの順番で行えばよいですか?
自分自身 → デフォルトゲートウェイ → 社内サーバー → 外部IPアドレス → ホスト名の順に確認すると、障害箇所を効率よく切り分けられます。
まとめ
疎通確認は、ネットワーク障害対応の基本となる作業です。通信できるかだけでなく、「どこまで通信できるか」を確認することが、原因を特定するための重要なポイントです。
IT業務では、まずpingで疎通を確認し、必要に応じてtracertで通信経路を調査し、さらにTest-NetConnectionなどを使って詳細な確認を行います。これらの基本的な確認手順を身に付けることで、ネットワーク障害への対応力を高めることができます。

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